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発想力を刺激する YOMIKO TREND REPORT

クリエイター・オブ・ザ・イヤー・メダリスト受賞について

中村 信介 Nakamura Shinsuke クリエイティブ局 第5CRルーム ルーム長

※執筆者の所属部署・役職名は執筆当時のものです。

時代を映す広告、時代を変える広告。

このたび、JAAA(日本広告業協会)主催の第24回2012年クリエイター・オブ・ザ・イヤー賞においてメダリストを受賞させていただきました。何よりもまずクライアントの皆様、そして一緒に仕事に関わっていただいたすべての皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。

クリエイター・オブ・ザ・イヤー賞は、JAAA会員社の中で2012年に最も優れたクリエイティブワークを行ったクリエイター個人を表彰するもので、1989年設立以来、今年で24回目を迎えます。2012年は、ノミネートされた22社33名のクリエイターから、クリエイター・オブ・ザ・イヤー1名、メダリスト6名、また審査委員特別賞2名が選ばれました。

今回、私の受賞に際して主に評価された4つの仕事をご紹介させて頂きます。

1.サントリーホール ラジオCM 「ふるさと」

東日本大震災から1ヶ月後、周囲の反対を押し切って来日した世界三大テノールのひとり、プラシド・ドミンゴ。彼はサントリーホールの舞台に立ち、童謡「ふるさと」を日本語で歌いあげました。震災で失われたたくさんの「ふるさと」。そのふるさとを人々の心のなかに取り戻そうとするかのように。

2.赤玉スイートワイン 新聞広告 「陽はまた昇る」

その震災から1年後、復興へ向かうすべての日本人へのエールとなれるように、新聞全30段広告を企画制作しました。ラベルに日の丸が描かれた唯一のワイン、90年前の関東大震災をも生き延びた赤玉スイートワインからこの国への応援広告です。

3.サントリー美術館 雑誌広告 「想像力の翼」

2012年、東京スカイツリー開業の年。サントリー美術館の所蔵品に信じられない屏風絵を見つけました。江戸時代の屏風絵に描かれていたのは、まさにスカイツリーの立地からの眺望を200年前に予言したかのような鳥瞰図でした。結果、「最新」のニュースをモチーフに、「古来」の日本文化を広告する仕事が実現しました。

4.サントリーモデレーション(適正飲酒)新聞広告

1986年から続くロングランの新聞広告シリーズです。お酒のメーカー自らが、お酒のマイナス面も含めてメッセージ。シリアスになりがちなテーマを毎回ユーモアとウィットで表現するよう努めています。毎回読者から大きな反響が寄せられ、教科書にも取り上げられるなど、小さな広告が社会に影響を与えています。

すべての広告を通して、社会を映す広告であること、社会を変える広告であることを、常に意識して仕事をしています。広告も確かにひとつの「文化」なのだと、多くの人々に実感してもらえる仕事にこれからも挑戦していきたいと思います。このたびはありがとうございました。