NEWS RELEASE
2026.03.24
– YOMIKO 都市生活研究所 -地域課題の解決策に繋がる自治体別の簡易レポートを無償提供 シビックプライド『まちインサイト5指標』を発表
若者流出・女性定着・安心の実感・経済活性化など重要地域課題の
見えない要因を住民の意識データから導き出し数値化
株式会社読売広告社(本社:東京都港区、以下YOMIKO)都市生活研究所は、住民による「愛着」や「誇り」などの街への評価を明らかにする「シビックプライド調査」(※1)を基盤に、政策や戦略立案に活かせる中間指標 となる『まちインサイト5指標』 を開発しました。本リリースでは、同指標の概要と、活用可能性を示す4つの分析ダイジェストをお知らせします。
※1:調査対象:全国の住民人口10万人以上の自治体(278自治体) 20歳~64歳男女 居住者
*「シビックプライド/CivicPride」は、株式会社読売広告社の登録商標です。
<調査サマリー>
・“住み続けたくない人”が「まちに足りない」と感じるトップ項目は「包摂性」
~多様な価値観をもつ人やサポートが必要な人が“安心して暮らせる実感づくり”が人口減少抑止のポイント
・20~30代女性に選ばれるまちづくりのカギは「誠実性」。流山市(千葉県)の高さが際立つ
~固定観念や古い価値観に縛られずに、わたしに誠実に向き合ってくれるまちを評価
・人口流出のピーク期である20代前半層は、「自己更新性」を特に重視
~新しい変化や学びがあることで「自分が成長できるかどうか」がまちを選ぶ動機に。福岡市(福岡県)や武蔵野市(東京都)が上位にランクイン
・まちならではの“物語”が地域経済活性化の資産に。「ストーリー性」トップは府中市(東京都)
~地域の伝統や歴史、文化やスポーツ、特産品など、地域特有の“物語”を活かした魅力では、府中市(東京都)
がトップ。他にも浦添市(沖縄県)、東広島市(広島県)など規模が比較的小さい地方都市も上位に
■ シビックプライド『まちインサイト5指標』とは
“街の特徴と住民の関係性” を多面的に分析した、主観データ指標です。
住民が感じている“まちへの期待”と、現状との間にあるギャップ(=ニーズギャップ)を、5つの観点からレーダーチャートで見える化したもので、まちが抱えている課題や、それを解決するための方向性を構造的に把握することができます。
5指標はそれぞれ「主人公体験(当事者意識)」「自己更新性(成長・刺激)」「ストーリー性(地域の物語)」「他者承認(外部評価)」「誠実性(安心・包摂)」で構成され、各自治体における地域未来戦略を具体化し、政策投資の優先順位づけやまちの基本方針づくりに活用できるとともに、実施施策が住民にどこまで届いているか、取り組み成果の効果測定にも役立ちます。
まちインサイト5指標でレーダーチャートを描くと、各自治体がまるで別の姿をしていることが分かります。
「まちインサイト5指標」レーダーチャートの各自治体比較
地域ごとに「ニーズギャップの波形=課題のかたち」は多種多様
地域ごとに「まちに対するニーズ」や「住民の価値観」「課題構造」「政策の届き方」が大きく異なる──。
こうした“地域の個別性”は、これまで直感的に語られることはあっても、全国規模の定量データとして捉えることは困難でした。「まちインサイト5指標」では、地域ごとの特徴的な“波形”としてそれらを可視化。これにより、各自治体は自地域の実情を正確に把握し、本当に必要な投資や施策を、エビデンスに基づいて選び取る「適地適策」が可能になります。
まちのタイプは大きく“5タイプ”に分かれる~同タイプでの比較分析が可能に
レーダーチャートの特徴やニーズギャップの傾向などにより、調査対象の278自治体は大きく「5タイプ」に分類できることも判明。こちらは提供予定の簡易レポートに掲載予定ですが、それにより、同エリア同士の比較分析だけでなく、同タイプの自治体を選択して各項目を比較するなど、より深い分析が可能になりました。
「まちインサイト5指標」それぞれのトップ5自治体
5指標それぞれの上位5つの自治体は、以下になります。ランキング表に続いて、4つの分析ダイジェストお伝えします。
“住み続けたくない人”が「まちに足りない」と感じるトップ項目は「包摂性」
包摂性とは「多様な人や価値観・考え方を排除せず、全体として受け入れる性質や姿勢」のことで、5指標では「誠実性」を計測する設問項目に多く含まれています。今回の調査では「いま住んでいるまちには住み続けたくない」という人のニーズギャップが一番大きいのがこの要素で、ニーズと現状評価との差が30ポイント近くありました。人口減少対策の基本は「まちの包摂性をどう上げるか」であるといえます。
20~30代女性に選ばれるまちづくりのカギは「誠実性」
20~30代女性は、まちに「誠実性」を強く求めていることがわかりました。「誠実性」とは、まちがどれだけ自分の暮らしの安心安全に誠実に向き合っているかを示す指標。中でも「慣習やならわしなどに縛られず、自分らしさを失うことなく過ごせる」項目のニーズギャップが高く、女性に選ばれるまちになるためには、「自分らしく過ごせるまち」だと感じさせることがポイントです。
中でも、20~30代女性の人口が近年増加している流山市(千葉県)は総合ランキングだと65位ですが誠実性ランキングは全国13位と、誠実性の高さが際立っています。
人口流出のピーク期である20代前半層は、「自己更新性」を特に重視
全国的に最も人口流出が多い年齢層は20代前半。そこをどう抑制するかが人口減少対策の要になります。まちインサイト5指標分析によると、その年代の一番のニーズギャップは「自己更新性」。新しい変化や文化・学びやトレンドを体験する場や機会があるかどうかが重要で、“このまちにいると自分が成長できる”という期待を持たせられるか、が若年層定住のポイントになります。地方都市だと福岡市(福岡県)が唯一トップ5に入っており、若年層率の高さと「自己更新性」との相関が伺えます。
まちならではの“物語”が地域経済活性化の資産に
歴史や伝統、文化や芸術、スポーツやエンターテインメントなど、そのまち固有の物語性や独自コンテンツの充実度を示す「ストーリー性」指標では、府中市(東京都)がトップとなりました。他にも浦添市(沖縄県)、長崎市(長崎県)、東広島市(広島県)など比較的人口規模の小さな自治体が上位に並んでいます。これらの結果は、大都市ではない自治体であっても、まちへの愛着や誇りを育み、地域経済を活性化させるための資産として「ストーリー性」が機能し得る可能性を示唆しています。一方、「ストーリー性」が低い自治体にとっては、まちの魅力を再発見し強化するための指針として、5指標を活用できると考えられます。
■「まちインサイト5指標」の活用方法について
「まちインサイト5指標」は、現状を“数字で終わらせない”ためのデータです。単に課題を示すだけでなく、住民が本当に求めている価値を、具体的にまちに反映するための企画設計に使えることが大きな特徴です。
たとえば、ニーズギャップ分析で地域の課題が明らかになった際には「地域センターなどの拠点整備」「公園など公共空間の設計」「新庁舎建設や地域施設のリニューアル」といった施策の方向性を、データを根拠に描くことができます。課題発見から解決策の提案まで、一気通貫で活用できることがこの指標の最大の価値です。
■なぜ今、シビックプライド『まちインサイト5指標』なのか
地域未来戦略の本質は人口減少対策です。国や自治体は、若者・女性にも選ばれる地方、地域資源の高付加価値化、安心して暮らせる地域づくり、都市と地方の支え合い(関係人口拡大)などの方向性を掲げています。これらをさらに推進するには、客観指標である、移住者数・転入超過数・雇用者数・企業数などの最終アウトカムに「どうすれば到達するか」「なぜ人が住み続けるのか・戻るのか・関わるのか」を把握できる、住客観的な指標(ファクト)と、まちインサイト5指標という主観的な指標(心理)民の「心の指標」を全国規模で量的に扱える形で設計が計測できる中間指標が必要です。例えば、「選ばれる地方」になるためのプロセスを検討するには、「住み続けたい」「魅力が感じられる」「暮らしに満足している」などの主観指標の把握が重要ですが、その、住民の「心の指標」を全国規模で量的に扱える形で設計されているものがこれまで存在していませんでした。現在の客観的な指標(ファクト)と、まちインサイト5指標という主観的な指標(心理)を組み合わせることで「なぜ人が動くのか?」が見える化され、最終アウトカムに至るまでの道筋がクリアになります。
国や自治体が推進するプロジェクトにおける意思決定のツールとして、活用いただければ幸いです。
簡易レポートを無償にて提供
希望の自治体のランキング結果の詳細や「まちインサイト5指標」の結果をまとめた簡易レポートを無償で提供しています。ご興味のある方はお問い合わせください。
※簡易レポートの提供に関して、場合により制限させていただく可能性があります。詳しくはお問い合わせ時にお伝えいたします。
※以下は実際のレポートをもとに作成した、レポートイメージです。
詳細レポートの提供
他自治体とのスコア比較、ターゲット別での分析、まちインサイト5指標の詳細スコア、シビックプライドと関係人口/地域経済指標との関係性、調査結果に基づいた戦略方向性の提示など、より詳細なレポートも今後有償にて提供する予定です。
※上記内容は現状の想定になります。ご希望の方はお問い合わせください。提供の準備ができ次第ご案内いたします。
「シビックプライドリサーチ」概要
■調査方法:インターネット調査
■調査対象者:以下の調査対象エリアの自治体に居住する20~64歳の男女
■調査対象エリア:全国の人口10万人以上の278自治体 ※東京都区部はすべての区を対象
■調査内容(主要な聴取項目):
・現在 住んでいる街(自治体)に対する意識
・現在 住んでいる街(自治体)や地域における普段の行動
・現在の街での暮らしにおける生活満足度、ウェルビーイング評価
■有効回収数:49,778サンプル
※政令指定都市、中核市、東京都区部(千代田区除く)は300サンプル。それ以外は100サンプルを回収目標に設定。
※各自治体の人口構成比に合わせたウェイトバック集計を行った。
■調査時期:2025年11月
■調査委託先:マクロミル
本リリースに関するお問い合わせは、下記よりお願いします。