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YOMIKO、大規模購買履歴データを使用し アルコール飲料・ノンアルコール飲料の購入変化を分析

2024.09.05

~「糖質あり」飲料は肉・「無糖」飲料は魚と一緒に買われている傾向~

株式会社 読売広告社(本社:東京都港区 代表取締役社長:菊地英之 以下YOMIKO)は、同社の子会社である株式会社ショッパーインサイト(本社:東京都港区 代表取締役社長:湯川孝一)が保有する日本最大級の食品ID-POS購買行動データベース「real shopper SM*」を活用し、食品スーパーにおけるアルコール飲料・ノンアルコール飲料の購入変化を分析しました。

昨今のアルコール飲料市場では、健康志向の高まりや世代特有の嗜好性などにより、アルコール飲料が苦手な人向けの「ノンアルコール飲料」や「度数の低いアルコール飲料」、食事との相性も良い「無糖飲料」、気軽に飲みやすい「RTD(レディ・トゥ・ドリンク)飲料」など様々な種類の商品が登場し、市場は目まぐるしいスピードで変化しています。そうした市場動向がある中、消費者の購買状況にはどんな傾向がみられるのか。分析からみえてきた傾向や兆しについてお知らせします。

分析結果のポイント
1) 年代によって人気フレーバーにも差がみられる
2) 糖質の有無によって併買商品にも違いがみられる
3) 酒税改正前後のビール系飲料の購買行動に変化がみられる

1)年代によって人気フレーバーにも差がみられる

「レモン」が圧倒的に人気。今後は「プレーン」の動向にも注目。

近年人気が拡大しているRTD市場において、世代や昨年との比較によって人気フレーバーに違いがあるのかを分析しました。(図1)。結果、2023年8月と2024年8月の平均購入金額(RTD類・ノンアルコール飲料購入者1人あたり購入額)を世代別で見てみると、「レモン」は全世代を通して両年ともに高い値を出し、上位にランクインしていることから、人気があり定番フレーバーとして定着していることがうかがえます。

また、どの世代においても2024年は「ハイボール」の平均購入金額が減少していますが、「ビールテイスト」「グレープフルーツ」は増加しているほか、昨今新商品が相次いで発売されている「プレーン」も定番フレーバーに迫る高い傾向がみられます。今後は「プレーン」が新たな定番に台頭してくる可能性も感じられます。

図1 年代別RTD類・ノンアルコール飲料購入者1人あたり平均購入金額(2023年8月―2024年8月比較)

2)糖質の有無によって併買商品にも違いがみられる

「糖質あり」飲料は肉類・「無糖」飲料は魚類と一緒によく買われている

20-30代の「糖質あり」/「無糖※」(アルコール飲料・ノンアルコール飲料どちらも対象)における直近1か月間(2024年7月21日から8月20日)の併買のリフト値(「糖質あり/無糖」商品を購入した時に同時に別の商品を買う度合を示す数値)が高い商品を分析すると、糖質の有無によって併買商品にも違いがみられました(図2)。「糖質あり」は「牛肉」「フランクフルト」などの肉類に対して、「無糖」は「いか刺身」「かつお刺身」「ほたて刺身」などの魚類が上位にランクインしています。

「無糖」飲料は魚の淡泊な味との相性が良いことや、健康志向から食事メニューも低脂質・高たんぱくなものが選ばれているといったことが考えられます。また「糖質あり」は、肉類のほか塩味の効いた「水産つまみ菓子」や「ポテトチップス」が同時に買われており、「糖質あり」飲料を飲むときには、しょっぱいものとの組み合わせを楽しみたいことが反映されているのではないかと考えられます。

※「無糖」とは糖質ゼロおよび糖類ゼロの飲料

図2 「糖質あり」「無糖」の併買リフト値上位20 ※酒類除く

3)酒税改正前後のビール系飲料の購買行動に変化がみられる

酒税改正後における40-50代の「ビール」「発泡酒」の購買状況に変化

「ビール」、「発泡酒」、「新ジャンル」における金額PI値(レジを通過したお客様1,000人あたりの販売金額指数)の推移を分析しました(図3)。それぞれ時期に特徴があり「ビール」は夏と年末、「新ジャンル」は夏、「発泡酒」は季節影響を受けないことがわかります。

そして、2023年10月の酒税改正以降「ビール」と「発泡酒」、「新ジャンル」の価格差が縮まったことを背景に購入状況に変化がみられます。2023年9月に「新ジャンル」に大きな山がみられ、これは税率変更前の駆け込み需要によるものだと考えられます。また、12月の「ビール」の金額PI値は前年を上回っており、人との集まりが多くなる時期に「ビール」回帰の動きがみられました。

さらに40-50代は、2023年10月までは「新ジャンル」が「ビール」を上回る月が多い傾向でしたが、酒税改正を境に逆転している状況がみられます。今後も2026年(令和8年)10月にビール飲料以外にチューハイ等も税率変更が予定されており、より一層購買状況に変化が起きることが予想されます。

図3 ビール、発泡酒、新ジャンルの金額PI値推移(20代~80代)(40代~50代)

今後もYOMIKOは、本サービスを始めとする購買実態に基づいた課題発見・仮説検証のサービス提供を通じてクライアント企業の事業成長に貢献してまいります。

* real shopper SM:食品スーパーのID-POSデータをもとに生鮮惣菜を含めた全ての食品購買状況を全国規模の買物客単位で分析できるデータベース。

■調査概要
・集計期間:2022年7月1日~2024年8月20日 ・エリア:日本全国 ・約2.5億バスケットのデータを分析
・対象カテゴリ:フレーバー分析-RTD、ノンアルコール飲料 / 併買分析-アルコール・ノンアルコール飲料除く全食品
・利用データ:real shopper SMデータ

ショッパーインサイトのサイトでは分析結果についてのコラムを掲載しています。併せてご覧ください 
URL:https://shopperinsight.co.jp/sakiyomi/

サービスに関するお問い合わせ
読売広告社 マーケットコンサルティングセンター:永井・阿部 ショッパーインサイト:西川 
メール:shoppermarketing@yomiko.co.jp

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