YOMIKO STORIES
2024.07.12
自分時間インタビュー ~U-15 野球日本代表 侍ジャパンのコーチとして活躍~
本企画は、当社が取り組むタイムマネジメント推進において、自分のための時間を上手に活用して自身の成長に結びつけている社員を紹介します。第2回は自分の時間を活用し、2023年にU-15 野球日本代表 侍ジャパンの投手コーチとして活躍した伊藤翔大を紹介します。
*当社のタイムマネジメント推進の概要については文末をご参照ください。
ー 伊藤さんの普段の業務内容を教えてください
ビジネスプロデュース局に所属し、食品メーカーを中心に幅広い業界のクライアントを担当しています。最近では物流サービスを展開している企業の営業所の内装デザインなども担当させていただきました。
ー 毎日忙しいと思うのですが、休日や業務後などの自分の時間を活用して行なっていることを教えてください。
休日は、中学硬式野球のクラブチームの監督として、選手への指導とチーム運営を行っています。昨年は中国の威海市で行われた第11回 BFA U15アジア選手権で野球日本代表 侍ジャパンの投手コーチを務めさせて頂きました。野球に携わっている者として、侍ジャパンのユニフォームに袖を通すことができたことは本当に名誉なことで、貴重な機会をいただくことができました。
ー 日々の業務をこなしながら、U-15 野球日本代表のコーチを務めるのは大変だったかと思いますが、業務との調整はどのように行ったんですか?
およそ3週間程度、会社を不在にすることもあり、会社から許可が下りない可能性もあるのでドキドキしながら上司に報告したところ、喜んで送り出してくれました。また、得意先の方々も応援してくださり、本当に普段から恵まれた環境で仕事をしていることを実感しました。僕が不在の間、後輩や同僚、先輩、上司が担当業務をカバーしてくれ、感謝しています。
ー BFA U15アジア選手権では、コーチとしてどのようなことを行ったんですか?
選手権が行われた中国に帯同した3週間は本当にあっという間でした。U15世代のトップ選手たちなので、技術的には本当に素晴らしいものを持っているのですが、中身は思春期の中学生男子です。グラウンドの外では想像を超える行動ばっかりで……大変でした(笑)。
しかし、グラウンドでの雰囲気とスイッチの入り方はやはりトップアスリートだなと感心しました。自分はコーチの中でも選手たちと一番年齢が近いこともあり、いかに監督や他のコーチがやりたいことを噛み砕いて選手たちに伝えるか。を意識していました。これは普段から得意先の要望をいかに社内外のスタッフの皆さんに伝えるかという業務と近しいこともあり、貢献できた点だと思います。
ほかには、投手コーチとして投手陣のローテーション決めから、トレーナーさんと一緒にコンディションの管理はもちろん、ライバルチームの偵察と分析など自分ができることは全てやってきました。結果は準優勝でしたが、最善は尽くせたのかなと思います。
表彰式の後、準優勝の銀メダルをかけた伊藤さん(1列目左)とチームスタッフ
ー 選手権の中国では、練習や試合のほか、どんなことをして過ごしていたんですか?
中国ではあまり外出できなかったので、毎晩スタッフで集まり、野球界の将来について熱く議論していました。中国に一緒に行ったスタッフは、トレーナーやドクター、全日本野球協会、NPBエンタープライズなど色々な角度から野球と携わっているメンバーです。だからこそ、それぞれの立場から今の野球について議論し、野球界をより良いものにしていきたいという想いで語り合った時間が僕にとって宝物となりました。
侍ジャパンのユニフォームを着たときはある意味 野球人生の一つのゴールのように感じましたが、むしろやっとスタートラインに立てたという気持ちです。今後も育成年代の指導者として、日本代表には何かしらの形で関わっていきたいですし、もっと自分の仕事である広告の領域からも野球界に貢献できるような人材になれるよう日々精進したいと思っています。
ー 伊藤さんは、休日もコーチをしていると聞きました。ハードですね。休日、コーチをすることが、日常の業務に与えている影響はありますか?
毎週土日は毎朝6時に起き、帰宅は20時というスケジュールなので、半強制的に仕事から頭を切り替えなければいけない生活です。そのため、自分の中で「土日にやればいいや」ということは一切なく、仕事のことは平日にやり切り土日に持ち越さないという習慣が身に付きました。
月曜日に頭と体力を戻すのが大変ではありますが、毎週末仕事から離れる時間を持つことで客観的な視点から案件を見つめなおすことができ、業務効率の点からも良いサイクルになっています。
また、社内外の初対面の方々に名前まではいかずとも、「野球の人」とすぐに覚えていただけることが多いです。また、ある得意先のご担当者の方がたまたま中学野球チームのコーチをしていて、何度も練習試合をしています。そういった意味でも、コーチをしていることが日々の業務の一助になっているのかもしれません。
ー 今後も自分の時間を活かして取り組みたいこと、チャレンジしてみたいことはありますか?
広告会社に勤めながら、中学硬式野球チームの監督をしている人は中々いないと思います。だからこそ、自分の時間である野球の活動と、日々の業務をブリッジさせたようなことをやっていきたいです。
今、野球界にとって一番大きな課題は野球人口の大幅な減少です。
その問題は、キャッチボールができる公園がないこと、保護者のお当番問題、用具価格の高騰、指導者のハラスメントなどから起因していますが、野球というスポーツの特性上全てをすぐには解決できないのも事実です。
しっかりと運営システムが構築されたサッカークラブのユース組織や、水泳やテニスなどのスクールとは違い、野球の育成年代は学校の部活動と地域の小さなコミュニティ活動がほとんどです。またその運営スタッフもボランティアで活動している人が多く、いわゆる「お父さんコーチ」がいないと成立しない組織も多数あります。さらに、部活動の地域移行が加速すればするほど、子供だけではなく、運営する大人も人材難に陥る可能性が高いのではないかと思っています。
ー そうなんですね。そういった状況の中、伊藤さんがその課題解決に向けて取り組んでいることはありますか?
僕は小学校1年生の時から野球をやり始めたのですが、小学生、中学生時代は親のお当番はありましたし、高校生の時は部活動ながらも両親には大きな負担をかけながらプレーをしていました。そんな経験があるので、今私が監督を務めているチームも保護者のお当番制はないですし、日々のお手伝いもなるべく最低限で済むように心がけています。
しかし、今のままでは私自身が野球界に貢献できる範囲が自分のチーム内と限られている状況で非常にもどかしく思っています。だからこそ、広告会社ならではの「課題解決」と「世の中への拡散」で少しでも貢献していきたいですし、野球界のゲームチェンジャーとして逆転劇を実現したいと思っています。
◇タイムマネジメント推進に向けた取り組み
当社では、人的資本経営の実現に向け、社員のタイムマネジメント強化を目的に様々な施策を取り組んでいます。そのひとつとして時間の使い方の指針を決めてその有効活用の推進を行なっています。これは、従前から行なっていた業務時間全体を10としたときに、その6割を「業務」の時間とし、3割を次のビジネスを考える「仕掛け」の時間に、残りの1割を未来に向けた「自分」を磨く、投資の時間に充てることで次の「GAME CHANGE」を生み出すことを目指しています。
伊藤 翔大
第5ビジネスプロデュース局
アカウントエグゼクティブ