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JPM The Planner 2022 受賞記念 クリエイティブセンター 市川晴華 × 社長 菊地英之 Special対談−CREATIVITY for GAME CHANGE−

2022.10.31

クリエイティブセンター所属の市川晴華が、一般社団法人日本プロモーショナル・マーケティング協会が主催する第5回「JPM The Planner 2022」を受賞したことを祝して、菊地社長との記念対談を行いました。テーマは、YOMIKOが掲げている「GAME CHANGE」とクリエイティビティの関係について。作品づくりの舞台裏に触れながら、受賞につながった挑戦への原動力、YOMIKOの魅力と未来までを語り尽くしました。

菊地:まずは市川さん「JPM The Planner 2022」の受賞、本当におめでとう!

市川 ありがとうございます!今日はこのような機会をいただき嬉しいです。

菊地: 僕も嬉しいし、とても誇りに感じています。この賞は、過去3年間に渡る活躍が評価された、 プランナー「個人」に贈られる新しい賞ということで、いつもに増して嬉しい受賞だったね。

市川:本当にそうですね。いつも言っていることですが、どれ一つとして一人でできた仕事はありません。とにかくクライアントや仲間に恵まれて得た結果なので、この場を借りて改めて感謝したいです。

菊地:いいね、市川さんのそういう周りへの気持ち、これからもぜひ大切にしてください。

市川晴華が仕掛けた「GAME CHANGE」

菊地:さて今日はせっかくの機会なので、市川さんとぜひ、YOMIKOが掲げている「GAME  CHANGE」というテーマについて話せたらと思います。改めて市川さんは、どんな印象を持っていて、どんな風に受け止めていますか?

市川: 初めて聞いた時、率直に背中を押されたような気持ちになりました。 もともと持っていた「挑戦して、変化を起こそう!」という気持ちを、 大号令としてかけてもらったような印象でした。

菊地:市川さんにそう言ってもらえると、嬉しいね(笑)。ちなみに市川さん自身は、自分の仕事の中で具体的にどんな「GAME CHANGE」を仕掛けている感じですか?

市川:そうですね、今回受賞した仕事で言えば、ペプシの「じゃがりこ愛してる」というSNSプロモーションは、サントリー「ペプシ」にとっても、私たちにとっても、まさに「GAME CHANGE」に挑戦した仕事でした。

菊地:いいね!あのユニークなキャンペーンの背景には、どんな挑戦があったのかな?

市川:SNSプロモーションというと普通、商品が流通で売られている一般商材の場合、その目的はだいたい“話題化”なんですよ。逆に言うと“話題化”止まりで、売りにはつながらない、というのがそれまでの常識でした。

でも私たちはその壁を乗り越えたかった。つまりSNSを通じて話題化だけじゃなく、「売上」まで達成する、というミッションに挑戦したんです。

菊地:なるほど、確かに自社のSNSアカウントからの発信だけで「売上」をアップさせられるなら、どの企業も実現したい話だよね。

市川:まさにそうですよね。そのために私たちは、SNS上でのファンのインサイトをとにかく、しつこく分析しました。

菊地:市川さんの「しつこく」は半端じゃないからね(笑)。かなりしつこくパトロールしたのかな?

市川:はい。そうしたら、ついに見つかったんです!ファンのみなさんが、思わず声を上げて振り向いてしまうツボが。

このプロモーションでは、そのツボをきっかけに、ファンの間にスキャンダルを起こし、思わず呟いて参加してしまうコラボキャンペーンまでを設計しました。結果、定番化につながる、記録的な売上を達成する成果までたどり着いたので、あれは私たちの中でも一つの「GAME CHANGE」だったのではと思っています。

菊地:まさに。この三段階の仕掛けは、本当に良く出来ているよね。ブランドのファンを楽しませて話題化し、リーチを広げながらさらに、ブランドのビジネス成長まで達成できた。

それまでの話題化止まりだったSNSプロモーションの当たり前を覆した、とてもいい仕事だったと思います。受賞したもう一つの日本初のTikTokプロモーション。これもきっと大きなチャレンジだったんじゃないのかな?

市川:そうですね、これはTikTokがまだ日本に上陸して間もない頃、まさに海の物とも山の物とも分からなかった時に、日本で初めて実現したTikTokプロモーションでした。

今振り返ると、勇気を持ってゴリ押し提案した私たちもなかなかでしたが(笑)、その可能性を信じて一緒にチャレンジしてくださったサントリーさんも凄かったですね。まだ媒体メニューも何もできていない時期でしたから。

菊地:後に日本中に広まっていくTikTokプロモーションを、先陣を切って切り拓いた価値はとても大きいと思います。市川さんがそんな挑戦を次々と実現していっている原動力は、実際どんなところにあるんですか?

「GAME CHANGE」へ挑戦する原動力

市川:うーん原動力、やっぱり自分の中の感覚的な部分ですかね。いちばんは、自分自身が“ワクワクできるかどうか”。アイディアには常にこれがあるかないかを意識して大切にしていますし、これが判断基準にもなっているように感じます。

実際、これまで仕事をしてきて思うのは、結局人の気持ちを動かすオリジナリティのあるアイディアは、自分自身が面白いと感じた経験や自分が好きだったことを掘り下げていかない限り、生まれてこないんですよ。周りのマネをしていても無理。改めて考えても私たちの仕事の原点は、そういう自分の感情が揺さぶられる瞬間にあるし、そういう瞬間を世の中へ広げていく時にいちばんワクワクしますよね。

菊地:まったく同感だよね。僕自身もそういった自分の中の「ワクワク感」がいちばん大事だと思っていて、そこを起点にしながらずっと仕事に取り組んできたからね。

ワクワクしながら挑戦して、クライアントともに変化を起こし、新しい未来を切り拓いていくところに僕たちの仕事の醍醐味はある。結果、今でも楽しい、面白い、と感じながら仕事をできているから、やっぱり僕らの仕事は素敵な仕事なんだと思うよ。

市川:本当にそうですよね。今のお話もとても素敵だと思いました(笑)。

菊地:(笑) 話を少し戻すと、市川さんの中で「GAME CHANGE」におけるクリエイティブが果たす役割って、どんなところにあると思いますか?

CREATIVITY for 「GAME CHANGE」

市川:やはり「未来を描く」というところじゃないでしょうか。

普段ミーティングしていても、いちばん盛り上がる瞬間て、そこなんですよ。こんな企画が実現できるんじゃないか、という未来が見えた瞬間、チームに一体感が生まれるんです。そこから一気にチームが動き出して、提案に向かって一緒に走っていける感覚があります。逆に菊地さんから見て、クリエイティブに期待するところはどんなところでしょうか?

菊地:アウトプットする力だね、やっぱり。見えなかった想いを見える化して、見た人の心を動かすアウトプットを創り出せるクリエイティビティは、「GAME CHANGE」には欠かせない要素だと思っています。

これは、商社やコンサル会社が持ち得ていない、まさに広告会社だからこその圧倒的な強み。これがあるからこそ僕たちは、クライアントが自分たちだけでは見えなかった未来を一緒に描いて見える化することができるし、そこへ向かって一緒に新しい価値を創造していくこともできるんだと思う。これからクリエイターには、今まで以上にそういった「価値を創造する力」が求められていく時代になるね。

現場から見たYOMIKOの魅力とは

菊地:ではそろそろ最後の質問。市川さんと言えば、以前「1on1」※をやった時に、YOMIKOに対する独自の期待値を持っている人、という印象が残っていました。そんな市川さんから見た、YOMIKOの魅力は改めてどんなところにありますか?

※YOMIKOでは、600人の全社員が一人ずつ、菊地社長と1on1ミーティングを実施しています。

市川:そうですね、たくさんの素晴らしい仲間や先輩たちに恵まれて、まだ道半ばですがここまで育ててもらったので、大前提まずはそこに感謝しているし魅力の一つだとも思います。

加えて現場目線で言うと、やはり「チーム力が強いこと」。​社員数が限られている分、同じメンバーで仕事をすることも多いのですが、それによって感覚的には​小さなスタートアップ企業ぐらいの雰囲気で、機動力や連携を発揮できる環境があります。私の周りには特にモチベーションが合致していたり、​いい意味で個性がバラバラだったりする仲間が多いので、逆に役割が明確になり圧倒的な「チーム力」によって壁を突破する瞬間によく出会うんです。「大きな代理店に勝つぞ!」とジャイアントキリングを狙う時の盛り上がる感じや、それを実現した時の爽快感も、YOMIKOならではの魅力というか、面白さかもしれません。

クライアントさんや協力会社さんもそういうチャレンジ精神のある方たちだと、ワンチームとして意気投合できる気がしています。

菊地:本当にそうだよね。YOMIKOの価値や魅力は、規模の小ささを逆に「武器」にできるところだと僕も思います。大手では生み出せない強い個性、大手よりも先をいく機動力。このあたりがビジネスで変化を起こしていく時に、とても活きる要素になっていくからね。

市川:今も十分個性的な社員が集まっていますが、今後さらに一人一人の個性を際立たせていけば、もっと業界に先駆ける存在になれるのではと思います。私自身、これからもっともっといろんな仲間と変化へ挑戦していきたいですし、その結果、周囲にも貢献できるような仕事をしていけたらいいなと思っています。

菊地: 心強い言葉をありがとう。これからもぜひ挑戦していこう! そして、市川さんの活躍をこれからも応援しています。

市川:ありがとうございます!!

市川晴華

クリエイティブセンター

クリエイティブディレクター/プランナー/タイムラインクリエイター

1990年生まれ。サントリーペプシ「本田とじゃんけん」シリーズ、東亞合成 アロンアルフア「時間が余るCM」「ウルフアロンにアロンアルフアインタビュー」、クラフトボス「パワポ専用アイドル”PowerPops!”」、イエローハット ピザハット リンガーハット「ハット首脳会議」、セコム 箱根駅伝特CM「後ろ向きの声援」など。SNSを起点に、マスの企画までをトータルで企画する。地元の富山と東京の2拠点生活中。